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2020.02.26

へちまづくりに欠かせない畑とは

今冬は記録的な暖冬により、富山ではほとんど雪が降っておりません。これが今年の畑づくりやへちまの成長にどのような影響が出るのか、さらに今後の天候が気になります。いずれにせよ春が待ち遠しい今日この頃です。

◆根の働きと微生物

 植物の根は土壌中の水分を吸収するために、細胞内に糖分やナトリウム(Na+)・カリウム(K+)などのミネラルを多く蓄えます。葉や茎や花などの地上器官を支えるために植物は長大な根を土壌中に展開しています。一方、土の中には様々な生物がいますが、紫外線が届かず湿度が保たれている土の中は、微生物の繁殖に適した環境でもあります。

最近では土の中の微生物たちは、自分たちが生きる上で必要なエネルギー等を植物の光合成産物を根から提供してもらう一方で、土壌中のリンや水などの養水分を植物に供給する共生関係を築いていることがわかってきました。この共生関係、とりわけ植物の成長を助ける働きに欠かせないリンの供給を微生物たちが担っています。近年この共生関係の詳細が明らかになるにつれて、森林を中心とした自然環境の保全においても農作物の育成においても、広く微生物を健全に育成する土壌環境の醸成が重視されてきています。

 

自社農場で40年間一度も農薬を使用せず、毎年繰り返しへちまを育ててきた畑には、この有用な微生物たちが日々へちまの生育を助け、そして良質なへちま水を供給してくれているのです。